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第58回日本肝臓学会総会

学術プログラム

特別講演

「The pathway to eliminate HCV infection as a major public health threat by 2030 : Testing & treating along with developing an HCV Vaccine」

司会・研究背景紹介:松浦 善治(大阪大学微生物病研究所)

演者: Michael Houghton (University of Alberta, Canada)

招請講演

  1. 「脂質生物学―基礎から臨床へ」
    司会: 小池 和彦(関東中央病院)
    演者: 清水 孝雄(国立国際医療研究センター)
  2. 「インターロイキン6発見36周年:IL-6と炎症・自己免疫・がん」
    司会: 竹原 徹郎(大阪大学大学院医学系研究科消化器内科学)
    演者: 平野 俊夫(量子科学技術研究開発機構)
  3. 「REVEAL Study - Its Legacy and Beyond」
    司会: 榎本 信幸(山梨大学第一内科)
    演者: Chien-Jen Chen(Academia Sinica, Taiwan)
  4. 「Viral Hepatitis Elimination from WPR Countries – Present and Future」
    司会: 田中 純子(広島大学疫学・疾病制御学)
    演者: 葛西  健(WHO西太平洋事務局長)

Special Remarks(事前録画)

「The Power of Humanity and Digital IT in Healthcare」

演者: Audrey Tang(Digital Minister of Taiwan)

基調講演

  1. 「Systemic Therapy of HCC: Update and Future」
    演者: Stephen Lam Chan(The Chinese University of Hong Kong, Hong Kong China)
  2. 「NAFLD-associated HCC in Asia」
    演者: Vincent Wai-Sun Wong(The Chinese University of Hong Kong, Hong Kong China)
  3. 「T Cell Receptor Redirected T cells for the Treatment of HBV and HBV-related HCC」
    演者: Antonio Bertoletti(Duke-NUS Medical School, Singapore)
  4. 「Targeting Tumor Immune Microenvironment for Biomarker and Therapeutic Discovery」
    演者: Valerie Chew(Sing Health – Duke NUS, Singapore)
  5. 「老化細胞除去による加齢現象の制御」
    演者: 中西  真(東京大学医科学研究所癌防御シグナル分野)
  6. 「肝移植医療の未来」
    演者: 長谷川 潔(東京大学肝胆膵外科)
  7. 「Lymphatic Vessels as New Therapeutic Targets of Liver Diseases」
    演者: 岩切 泰子(Yale School of Medicine, USA)
  8. 「COVID-19 pandemicと日本の感染症対策」
    演者: 脇田 隆字(国立感染症研究所)
  9. 「Street Medicalの実践」
    演者: 武部 貴則(東京医科歯科大学統合研究機構)

シンポジウム公募会員

1.「ウイルス性肝疾患の完全克服とマネジメント」

司会:坂本  直哉(北海道大学消化器内科)
朝比奈 靖浩(東京医科歯科大学肝臓病態制御学講座(消化器内科))

特別発言:茶山  一彰(広島大学医系科学研究科)

司会の言葉

抗ウイルス療法は飛躍的に進歩したが、HCVについては治療不成功後の耐性ウイルスや、肝線維化・門亢症の不可逆的変化、そしてunmet needsの問題がある。またHBVについては完全排除が未だ困難であり、cccDNA等を起点とする病態形成が問題となる。HCV排除後やHBV制御下であっても、宿主ゲノム異常の蓄積、ウイルス遺伝子挿入やエピゲノム変化の持続、あるいは肝線維化や細胞機能障害の残存などにより、肝発がんや病態進展のリスクは依然として健常人より高い。抗ウイルス療法後の発がんや病態形成機構には不明な点が多く、それに基づく治療法の開発や、発がんリスクを評価し層別化する新たなバイオマーカーの探索も十分ではない。そこで本セッションでは、病態の本質解明と、これらの問題を克服する新規治療法の開発や診療上の対策について、最新の基礎的・臨床的研究成果について理解を深め、ウイルス性肝炎に関連する病態のマネジメントと完全克服に向けての議論をしたい。

2.「肝がんのマネジメントー発がん予防・内科治療・外科治療・再発予防」(※発表:英語、抄録:日本語)

基調講演:Stephen Lam Chan(The Chinese University of Hong Kong, Hong Kong China)

司会:工藤 正俊(近畿大学医学部消化器内科学)
加藤 直也(千葉大学大学院医学研究院消化器内科学)

特別発言:泉  並木(武蔵野赤十字病院)

司会の言葉

肝がんでは、1) 主たる原因が特定され、介入により発がん予防が可能、2) 切除、ラジオ波焼灼療法/マイクロ波凝固療法、肝動脈塞栓療法、肝動注化学療法、分子標的薬治療/免疫療法など多彩な治療法があり、肝がんのステージのみならず肝予備能などを総合的に判断しての治療戦略が求められる、3) 多中心性発がんにより根治的治療後も高率に再発する、など、他癌種にはないユニークな特徴があり、そのことが肝がんのマネジメントを複雑かつ難しくしている。例えば、肝炎ウイルス制御は発がん予防に貢献しているが、肝炎ウイルス制御後の発がんはいまだアンメット・ニーズである。最近の分子標的薬治療/免疫療法の進歩は確実に予後を延ばしているが、進行肝がんの治療もいまだアンメット・ニーズである。根治的治療後の再発予防や塞栓療法との併用も治験が進行中であるが、やはりアンメット・ニーズである。本シンポジウムでは、最新の知見を基に、これらアンメット・ニーズに挑む肝がんのマネジメント戦略につき発表いただきたい。

3.「栄養代謝性肝疾患のマネジメントー栄養・運動・新規治療・発がんリスク」

司会:竹井 謙之(三重大学名誉教授)
徳重 克年(東京女子医科大学消化器内科)

特別発言:佐々木 裕(長崎国際大学栄養学科)

司会の言葉

本シンポジウムでは、今後の本邦の肝疾患の中心となると思われるNAFLDやアルコール性肝障害など栄養代謝性肝疾患に焦点を当てている。米国および本邦からもNAFLD/NASH診療ガイドライン2020で、栄養・運動療法の指針が示されている。しかし本邦では、ALDH(アルデヒド脱水素酵素)や PNPLA3の変異頻度が欧米と異なること、またlean NASHが多いことが特徴である。このような背景を踏まえて、本邦およびアジアに合致した生活習慣・栄養・運動療法の必要性が唱えられている。NASHにおいては、様々な病態を考慮した薬剤の治験が行われている。これらを含め新規薬剤の想定される効果・適応についても議論したい。発癌は生命予後に関わる最重要課題であり、その点に関する演題も募集する。本邦の特徴に合致した治療方針に関して、活発な議論を行いたい。

4.「急性・慢性肝不全のマネジメントー予防・診断・治療」

司会:井戸 章雄(鹿児島大学大学院消化器疾患・生活習慣病学)
吉治 仁志(奈良県立医科大学消化器・代謝内科)

特別発言:森脇 久隆(国立大学法人東海国立大学機構岐阜大学)

司会の言葉

我が国の急性肝不全 (ALF)は、2015年の診断基準改訂などに基づき全国集計が継続して行われており病態も少しずつ明らかになりつつある。一方で、人工肝補助による昏睡覚醒率の改善や肝移植など各種治療法の進歩が見られるものの、内科的治療を中心とした救命率の著明な上昇には繋がっていないのが現状である。2018年にはacute-on-chronic liver failure (ACLF)の我が国における定義や診断基準案が作成されたことにより、ALFの診療は臨床的にさらに重要になって行くと思われる。ACLFの基礎疾患である肝硬変を中心とした慢性肝不全に関しても、非侵襲的診断の進歩と共に各種合併症に対する新規薬剤が相次いで上市されるなど肝不全をめぐる診療は大きく変化している。本シンポジウムでは、急性・慢性肝不全およびACLFの予防につながるような病態解析、各種診断法、さらには再生医療など先進医療を含めた内科的・非内科的治療法の現状と課題に関して基礎・臨床の両面から幅広く発表頂き、今後の急性・慢性肝不全診療におけるマネジメントの方向性を探りたい。

パネルディスカッション公募会員

1.「NAFLD/NASH診療−全身疾患としての位置づけ」(※発表:英語、抄録:日本語)

基調講演:Vincent Wai-Sun Wong(The Chinese University of Hong Kong, Hong Kong China)

司会:米田 政志(愛知医科大学内科学講座(肝胆膵内科))
中島  淳(横浜市立大学肝胆膵消化器病学講座)
伊藤 義人(京都府立大学大学院医学研究科消化器内科学)

特別発言:渡辺 純夫(順天堂大学医学部消化器内科)

司会の言葉

近年、ウイルス性肝疾患や肝がん診療が格段の進歩を遂げた。一方、肝疾患のcommon diseaseであるNAFLD/NASH診療では、肝線維化診断ツールの統一や病態機序に立脚した特異的な治療薬の開発が遅延しており、今後breakthrogh が必要である。NAFLD/NASHの病態はメタボリック症候群を基軸に発症するが、脂肪組織や腸内細菌、さらに筋組織や免疫系・中枢神経系からも修飾を受ける。多臓器相関に基づく複雑な病態は、後天的なインスリン抵抗性や脂質・胆汁酸の変化や先天的な遺伝的素因と相まって酸化ストレス、小胞体ストレス、オートファジー機能不全などによる臓器障害としての肝障害を惹起する。全身疾患であるNAFLD/NASHの臓器障害は肝臓に限局されず、動脈硬化・慢性腎疾患・諸臓器がんの発症とも関連し、全身的な多臓器障害を合併することもしばしばみられる。NAFLD/NASH診療において肝病態に関わる新しい知見のみならず、重要性が高いと考えられる肝外病変に関する臨床的、基礎的な発表を期待したい。

2.「肝硬変−合併症の管理(含む門脈圧亢進症)」

司会:高口 浩一(香川県立中央病院肝臓内科)
吉田  寛(日本医科大学消化器外科)
寺井 崇二(新潟大学大学院医歯学総合研究科消化器内科学分野)

特別発言:名越 澄子(埼玉医科大学総合医療センター消化器・肝臓内科)

司会の言葉

肝硬変には、食道胃静脈瘤、異所性静脈瘤、脾機能亢進症、門脈血栓症、腹水、肝性脳症、痒み等、様々な合併症が出現する。その合併症は肝予備能の低下、門脈圧亢進による門脈血行動態の変化が主因となる。合併症に対する様々な薬物療法が開発され、2020年には肝硬変診療ガイドラインも作成された。一方で、肝硬変の合併症の管理は難しく、例えば肝硬変合併肝癌に対する肝切除術後管理は、肝予備能および肝内門脈血管床の更なる低下・減少を来たし、術後管理には今後も様々な創意工夫が必要になってくる。本パネルディスカッションでは、各施設の肝硬変の合併症に対する創意工夫した管理法、新たな試み等を発表していただきたい。

3.「肝がん治療の現在−ICI時代を迎えて(局所療法・全身療法)」

司会:金子 周一(金沢大学消化器内科)
國土 典宏(国立国際医療研究センター外科)
建石 良介(東京大学医学部附属病院消化器内科)

特別発言:沖田  極(周南記念病院)

司会の言葉

アテゾリズマブ+ベバシズマブ併用療法の登場によって、肝細胞癌診療は免疫チェックポイント阻害剤(ICI)時代を迎えた。ICI療法は、進行癌に対する薬物療法の枠を超え、肝癌治療戦略全体に地殻変動を起こす可能性を秘めている。切除不能例に対するICI療法では、奏功例でのconversion surgeryだけでなく、術後再発抑止効果も期待される。焼灼療法は、治療後も凝固した細胞が残存する特性から、併用によってICIの治療効果を増強する可能性がある。また、根治療法後のアジュバント療法についても臨床試験が進行中である。これまで、脈管侵襲・肝外転移を伴わない多発例の標準治療は肝動脈化学塞栓術であったが、その一部はICI療法や分子標的薬(MTA)に代わることも予想される。全身薬物療法内でのICIとMTAの使い分け、特にファーストラインICI後のセカンドライン治療をどうするかは喫緊の課題である。既存概念に革新をもたらすような意欲的な演題を期待する。

4.「日本の肝疾患レジストリ研究−これまでの成果とシステム構築への課題」

司会:平松 直樹(大阪労災病院消化器内科)
黒崎 雅之(武蔵野赤十字病院)
鈴木 文孝(虎の門病院肝臓センター)

特別発言:林  紀夫(関西労災病院)

司会の言葉

わが国における大規模な肝疾患レジストリ研究は、ウイルス性肝炎に対する多施設共同研究にはじまる。これまでに多くの知見が集積され、これらのリアルワールドデータはわが国の肝臓学会肝炎診療ガイドラインの骨子となっている。本パネルでは、こうしたウイルス性肝炎に対する豊富なレジストリ研究の経験をもとに、わが国における今後の肝疾患レジストリ研究を推進するためのシステム構築について議論をしたい。具体的には、研究参加施設との良好な連係の取り方、レジストリ研究における検体ならびに医療情報の管理の仕方、データの信頼性担保、あるいはデータ集計や統計解析の手法などについて、これまでに構築された各施設のノウハウを提示いただきたい。また、現在のレジストリ研究の問題点についても整理し今後につなげたい。本パネルでは、これまでのレジストリ研究の成果を総括し、今後のレジストリ研究発展のための施策について討論する。多くの施設からの演題を期待する。

5.「画像診断のCutting edge−線維化・脂肪化・腫瘍性状診断」

司会:飯島 尋子(兵庫医科大学消化器内科)
米田 正人(横浜市立大学肝胆膵消化器病学)
石川  達(済生会新潟病院消化器内科)

特別発言:有井 滋樹(神戸市立医療センター西市民病院)

司会の言葉

慢性肝疾患診療では,ウイルス性肝疾患の克服,NAFLD疾患概念の確立,肝癌に対する新規治療の開発など画期的なイノベーションが起きているが,その中の一つに肝画像診断の日進月歩の進化がある.しかし肝線維化診断,肝脂肪化診断におけるエラストグラフィの国際標準化や,積極的に治療を検討するいわゆるハイリスクNASH(NAS≧4 + 線維化F≧2)のrule-in/rule-out,非典型肝腫瘍の診断,免疫チェックポイント阻害薬などの新規治療における効果判定基準など取り組むべき課題がある.本セッションでは肝線維化診断,脂肪化診断,炎症反応診断,線維化進展症例のスクリーニングや,発がん予測,治療効果判定,肝腫瘍性状診断など慢性肝疾患の診療全般において様々な画像診断モダリティ,肝画像診断法(AIを含む),臨床情報と画像診断の組み合わせによるスコアリングなど,画像診断にかかわる最先端の知見を募り,慢性肝疾患および肝癌患者の生命予後向上に寄与すべく幅広く・活発に議論を行いたい.

6.「治療起因性肝障害のマネジメント−DILI・HBV再活性化・irAE・IRIS」

司会:持田   智(埼玉医科大学消化器内科・肝臓内科)
中本  安成(福井大学学術研究院医学系部門内科学(2)分野)
西田 直生志(近畿大学医学部消化器内科)

特別発言:滝川   一(帝京大学医療技術学部)

司会の言葉

わが国の薬物性肝障害(drug-induced liver injury: DILI)は実態が変化している。従来はアレルギー性特異体質が大部分であったが、分子標的薬などによる代謝性特異体質のDILIが重要になってきた。免疫チェックポイント阻害薬による免疫関連有害事象(immune related Adverse Event; irAE)など特殊型のDILIも増加している。一方、免疫抑制・化学療法によるHBV再活性化例は根絶できていない。HIV共感染例では免疫賦活による免疫再構築症候群(immune reconstitution inflammatory syndrome: IRIS)が注目される。また,2004年に発表した診断基準も見直す時期にきている。本パネルディスカッションでは複雑,多彩な病態を呈するDILIに関する基礎的、臨床的演題を広く公募する。現状と今後の対策について議論したい。

7.「サルコペニアへのアプローチ(基礎・臨床)−栄養・運動・抗加齢」

司会:日野 啓輔(川崎医科大学肝胆膵内科学)
西川 浩樹(大阪医科薬科大学第2内科・先端医療開発講座)
白木  亮(中濃厚生病院消化器内科)

特別発言:西口 修平(加納総合病院)

司会の言葉

2016年に日本肝臓学会から肝疾患に特化したサルコペニア判定基準(第1版)が提唱され、5年以上経過した。その間に、本判定基準をもとに数多くの議論がなされ、新たなエビデンスが創出されてきた。2020年には肝硬変診療ガイドラインが改訂され、サルコペニアの診断の重要性が盛り込まれた(レベルA)。さらに筋肉量だけでなく、握力の予後へのインパクトが認知されつつある。一方、本邦の肝疾患患者が顕著に高齢化していることから、病態に起因する2次性サルコペニアのみならず、年齢に起因する1次性サルコペニアの要素も十分に考慮すべきである。またサルコペニアを伴う肝疾患患者における運動・栄養介入あるいは薬物介入についても十分な議論が必要である。本PDでは、肝疾患患者のサルコペニアに関して、そのメカニズムに迫る基礎的検討、介入方法(運動、栄養、薬物)や加齢の影響等を幅広く議論し、今後のサルコペニア研究・診療の方向性を模索したい。

ワークショップ公募会員

1.「ウイルス肝炎研究−ウイルスゲノム・ホストゲノム・免疫」(※発表:英語、抄録:日本語)

基調講演:Antonio Bertoletti(Duke-NUS medical School, Singapore)

司会:石川 哲也(名古屋大学大学院 医学系研究科総合保健学専攻)
田中 靖人(熊本大学大学院生命科学研究部消化器内科学講座)
伊藤 清顕(愛知医科大学肝胆膵内科)

特別発言:溝上 雅史(国立国際医療研究センターゲノム医科学プロジェクト)

司会の言葉

B型肝炎ウイルス(HBV)やC型肝炎ウイルス(HCV)の病態や治療感受性には、ウイルスと宿主の両者の要因が関与する。これまでのウイルスゲノム研究でHBVのエスケープ変異、コアプロモーター・プレコア変異などに加えて、HCVではコア、NS3、NS5領域の変異など持続感染や再活性化、肝発癌、治療効果に関連する因子や各種高感度抗原検査法などが開発されてきた。一方、ホストゲノム研究においてもB型肝炎におけるHLA遺伝子型、C型肝炎におけるIL28B SNPなど、病態や治療効果に関連する因子が報告されてきた。このように肝炎ウイルス制御のためにはウイルスゲノム、ホストゲノム、及びそれらと関連して変容する免疫応答など、多面的な研究の継続が重要である。本ワークショップでは、ウイルス性肝炎の諸問題に対するウイルスゲノム・ウイルスマーカー・ホストゲノム・免疫に関連する基礎研究、臨床研究、創薬研究を広く公募し、最新のウイルス肝炎研究に関して議論したい。

2.「肝がん研究−ホストゲノム・免疫・病理」(※発表:英語、抄録:日本語)

基調講演:Valerie Chew(Sing Health – Duke NUS, Singapore)

司会:鳥村 拓司(久留米大学医学部内科学講座消化器内科部門)
坂元 亨宇(慶應義塾大学医学部病理学)
小玉 尚宏(大阪大学大学院医学系研究科消化器内科学)

総括・展望:中川 勇人(三重大学大学院医学系研究科消化器内科学)

司会の言葉

大規模な国際的がんゲノム解析プロジェクトにより、肝癌におけるゲノム・エピゲノム異常の全体像が明らかとなった。また、単一細胞解析技術により肝癌微小環境における癌細胞・免疫細胞の多様性も徐々に明らかとなり、病理学的な形態・位置情報の解析により空間的多様性や細胞間相互作用の理解も進んでいる。今後はこれらを統合し、癌を多種多様な細胞集団からなる生態系として捉えることで、様々な病態を理解していくことが重要と考えられる。急速に増加している非B非C肝癌の発症機序の解明に加えて、根治術後の再発機序や肝癌進展機構の解明、さらには複合免疫療法時代におけるバイオマーカーや有効性の高い新たな創薬開発など、研究課題は未だ山積している。そこで、本ワークショップでは、ホストゲノム・免疫・病理に焦点を当て、肝癌における様々な問題解決に向けた基礎的研究から臨床応用への取り組みまで最新の知見を共有し広く議論したい。

3.「加齢と臓器連関−肝臓を中心に(胆汁酸、Microbiome含む)」

基調講演:中西  真(東京大学医科学研究所癌防御シグナル分野)

司会:加川 建弘(東海大学医学部内科学系消化器内科)
上野 義之(山形大学内科学第二講座)
疋田 隼人(大阪大学大学院医学系研究科消化器内科学)

総括・展望:嘉数 英二(国立国際医療研究センター肝炎・免疫研究センター)

司会の言葉

加齢は各種細胞の老化を誘導する。肝細胞の老化は代謝、解毒、胆汁酸合成能を低下させ、サルコペニアや、胆石形成、腸内細菌叢変化など様々な病態に関与する。また、肝細胞の老化に伴う酸化ストレスの増加や、肝内の老化細胞による細胞老化関連分泌因子は、肝臓の炎症や線維化、発癌に関与する。さらに、加齢に伴う免疫力の低下はHBV再活性化に影響し、老化に伴う腸管バリア機能の低下は門脈を介して肝臓に影響する。このように、加齢は肝病態や肝関連病態に直接的にまたは臓器連関を介して幅広く影響を与える因子の1つである。本セッションでは、超高齢化社会に突入した本邦において今後重要となる老化による肝病態や肝関連病態への影響について、臨床的および基礎的な面から幅広く議論したい。そのために加齢による臓器連関を介した機序の理解を深めるべく、肝臓を中心とした臓器連関に関する演題を積極的に応募いただきたい。

4.「肝疾患におけるバイオマーカー研究」

司会:斎藤 英胤(電源開発株式会社総合健康管理センター)
三善 英知(大阪大学大学院医学系研究科生体病態情報科学)
城下  智(信州大学医学部内科学第二教室・消化器内科)

総括・展望:鎌田 佳宏(大阪大学大学院医学系研究科生体物理工学講座)

司会の言葉

肝疾患の早期発見・病態診断、治療効果・予後予測等に関連するバイオマーカー研究は日進月歩であり、新たなバイオマーカーの探索などの開発競争も進んでいる。個人の病態を的確なバイオマーカーで理解することは、最適な治療を受け、不要な副作用を避けることにもつながる。ウイルス肝炎は制御可能な時代に突入し、病態把握や肝がん予測に有用なバイオマーカーが求められている。国民病として増加する脂肪肝関連疾患には、バイオマーカーによって組織診断に頼らない病態把握が必要と言える。また、肝がんの免疫療法時代が到来し、がんゲノム医療が臨床導入され、サロゲートマーカーの重要性はますます高くなってきた。さらに、実臨床を見据えた、ハイスループットなAssay系への応用も重要なポイントである。本ワークショップでは、遺伝子・代謝産物・糖鎖等のバイオマーカーの応用や、新たなバイオマーカーの探索、日常臨床への発展・応用が期待される創意に満ちた研究を期待する。

5.「肝がん外科治療のサイエンス(CCA、転移性肝がん含む)−QOLと長期生存を目指して(肝移植以外、内科との連携含めて)」

司会:島田 光生(徳島大学消化器・移植外科)
大段 秀樹(広島大学大学院医系科学研究科消化器・移植外科学)
川村 祐介(虎の門病院肝臓センター内科)

総括・展望:武冨 紹信(北海道大学消化器外科Ⅰ)

司会の言葉

大腸癌では、優れた薬物療法の恩恵で、多発肝転移を有するような症例でも手術を含めた集学的治療を通じて根治が期待できるケースが増加している。また、肝細胞癌・胆管細胞癌においても、マルチキナーゼ阻害薬や免疫チェックポイント阻害薬の登場によって治療オプションが多様化し、advanced stageに対して根治や生存延長につながるconversion surgeryの可能性が検討され始めている。しかし、集学的治療における治療法の選択や優先順位を決定するだけの科学的根拠は乏しい。今後、適切な治療手段を判断する上で、手術が有効であると考える腫瘍および宿主条件や、あるいは手術以外の治療が推奨される条件などが議論の対象となるものと考えられる。本セッションでは、肝細胞癌、胆管細胞癌、転移性肝癌における集学的治療の体系化を意図した基礎および臨床研究の成果、さらには診療体制の在り方についてご発表・議論を頂きたい。

6.「肝臓移植のトータルマネージメントー術前・術中・術後の積極的介入」

基調講演:長谷川 潔(東京大学肝胆膵外科)

司会:吉住 朋晴(九州大学消化器・総合外科)
長谷川 潔(東京大学肝胆膵外科)
上田 佳秀(神戸大学大学院医学研究科消化器内科)

総括・展望:海道 利実(聖路加国際病院消化器・一般外科)

司会の言葉

肝移植は末期肝不全に対する根治的治療法である。肝移植後の成績は時代とともに改善してきているが、未だ克服すべき課題は多い。COVID-19の影響下で、これまで右肩上がりであった脳死下臓器提供数は頭打ちとなっている。移植医だけでなく肝臓疾患の診療に関わる医師が脳死下臓器提供啓発、さらに臓器の最適な配分法を意識することは重要である。本邦が未曾有の高齢化社会を迎える中で、生体肝移植では、レシピエント・ドナー年齢の上限、肝移植前サルコペニア・肥満のコントロール、肝移植後de novo悪性腫瘍の発症とスクリーニング、肝移植後メタボリックシンドロームの治療、至適免疫抑制法などが問題となってくる。また、新たな抗癌剤によるdownstagingを目指した肝細胞癌に対する肝移植術前補助化学療法の役割や、急性肝不全に対する内科的治療と移植時期など、肝臓移植の術前・術中・術後の積極的介入に関して広く議論していただきたい。

7.「自己免疫性肝胆道疾患のCutting edge−病態理解と新規治療の開発」

司会:田中  篤(帝京大学医学部内科学講座)
大平 弘正(福島県立医科大学消化器内科学講座)
中本 伸宏(慶應義塾大学医学部消化器内科)

総括・展望:阿部 雅則(愛媛大学大学院医学系研究科消化器・内分泌・代謝内科学)

司会の言葉

本ワークショップでは自己免疫性肝炎 (AIH)、原発性胆汁性胆管炎 (PBC)、原発性硬化性胆管炎(PSC)、IgG4関連硬化性胆管炎 (IgG4-SC)を対象とする。AIHとIgG4-SCはステロイドや免疫抑制薬など非特異的免疫抑制治療により病勢を制御できる症例が多い一方、急性発症型AIHなど治療に難渋する症例も存在する。一方、PBCとPSCに対するステロイドの効果は乏しく、発症機序の多くは明らかになっていない。両疾患ともに進行例では肝移植以外に有効な治療法が存在せず、より病態に即した治療法の開発が不可欠である。分子生物学、遺伝学および免疫学の進歩により、近年本領域においても特定の遺伝子や免疫細胞、腸内細菌、胆汁酸などを標的とした病態解明、治療応用が進みつつあるが、他領域と比較すると未だ不十分である。今後の臨床展開を見据えて、基礎、臨床両面における本分野の最先端の演題の応募を期待する。

8.「肝疾患の小児・成人移行期医療の課題―全人的ケアの確立を目指して」

司会:乾 あやの(済生会横浜市東部病院小児肝臓消化器科)
惠谷 ゆり(大阪母子医療センター消化器・内分泌科)

特別発言:藤澤 知雄(済生会横浜市東部病院小児肝臓消化器科)

司会の言葉

2018年12月に成育基本法が成立して以来、移行期医療の認知度は高まり、日本肝臓学会でも重要なテーマのひとつとなっている。また、各疾患の診療ガイドライン等にも移行期医療の項目が組み入れられつつある。小児期発症の肝疾患領域の特徴は、頻度が少ないが診療すべき疾患は多岐にわたることである。ウイルス性肝炎、自己免疫性肝胆道疾患、非アルコール性脂肪肝疾患に加えて胆道閉鎖症、代謝性肝疾患、遺伝性胆汁うっ滞症、門脈血行異常症、先天性心疾患手術後の肝臓合併症などが対象となる。これらの疾患の診断、治療には自然史の把握と病態解明が必要である。さらに患児(者)の心と身体の成長に伴う変化に応じた細やかな医療とケアを提供し、全人的な診療体制を整える必要がある。本ワークショップでは、移行期医療の発展に繋がる基礎研究、臨床研究やメディカルスタッフの取り組みなど、幅広い内容の演題を募集する。

9.「肝線維化研究Revisited−肝臓学のBiologyからTranslationalへ」

基調講演:岩切 泰子(Yale School of Medicine, USA)

司会:河田 則文(大阪市立大学大学院医学研究科肝胆膵病態内科学)
稲垣  豊(東海大学医学部先端医療科学)

総括・展望:汐田 剛史(鳥取大学医学部ゲノム再生医学講座遺伝子医療学分野)

司会の言葉

肝線維化研究は、肝細胞のアポトーシスを起点として星細胞の活性化を引き起こすシグナル伝達経路の同定、活性型星細胞によるコラーゲンの産生機構、星細胞と類洞内皮細胞とのクロストークや免疫系が果たす役割、線維化改善過程における星細胞の脱活性化など、大きな進歩を遂げた。近年のウイルス性肝炎に対する治療法の進歩により、非アルコール性脂肪性肝疾患が慢性肝疾患の主因となりつつある中で、肝線維化治療薬の開発に産学の関心が集まっている。一方で、多くの候補薬剤が次々に開発されて臨床試験が行われながらも、充分な効果が得られずに、あるいは予期せぬ副作用により治験が中断されるという現実がある。本ワークショップにおいては、臨床展開を意識した最新の肝線維化研究の成果を発表頂くとともに、治療対象患者の選別や副作用を軽減するための方策、さらには治療効果を判定する指標など、その臨床応用に向けて克服すべき課題について討論を行いたい。

10.「日本の肝がん死の減少を目指して−受検・受診・受療・フォローのCascade of care(疫学・政策)」

司会:八橋  弘(国立病院機構長崎医療センター臨床研究センター)
是永 匡紹(国際医療研究センター肝炎・免疫研究センター肝炎情報センター)

総括・展望:杉山  文(広島大学大学院医系科学研究科疫学・疾病制御学)

司会の言葉

2016年に改正された肝炎対策基本指針に「肝炎の早期発見・早期治療によって肝硬変・肝がんへの移行者を減らすこと」が明記され既に5年が経過した。実際、肝がん死亡者数は減少し、その最大の要因であったHCV陽性者を治療する機会は激減していると思われる。その一方で、肝炎ウイルス検査が未だに不十分な領域や、陽性を知りながら医療機関を受診しない患者が一定数存在すること、HBV陽性者、HCV排除後を含めた脂肪肝由来の発がんの多くが、適切なフォローアップを受けていないために早期発見されない現実もある。また、生活習慣に起因する肝がん患者の急増に対する対策も確立されていない。本セッションでは、我が国における肝炎ウイルス陽性者eliminationと肝がん死減少を更に促進させるために「肝がんリスク症例を効率的に拾い上げるには、疫学・臨床的にどこへアプローチすべきなのか?(特定地域・院内非専門医・健診機関等)」「どの様にすれば拾い上げた症例が受診を考え、継続受診するか?(非受診者対策、院外非専門医連携・コーディネーター活用等)」に関する実践的な試みや斬新なアイデアを共有したく、各施設、各地域での今までの経験を紹介していただきたい。多くの演題登録を期待する。

11. 「FALD(フォンタン術後肝障害)の疫学・病態・臨床−診療ガイドラインの確立を目指して」

司会:廣岡 昌史(愛媛大学消化器・内分泌・代謝内科学)
徳原 大介(大阪市立大学大学院医学研究科発達小児医学)

総括・展望:荘  拓也(北海道大学大学院医学研究科消化器内科学分野)

司会の言葉

フォンタン手術とその周術期管理の進歩によって重篤な先天性心疾患患者の術後周術期・早期死亡率は著しく減少したが,術後遠隔期に循環器合併症だけでなく肝線維化や肝細胞癌などフォンタン術後肝障害(Fontan-associated liver disease: FALD)が認められることがわかってきた。FALDの病態については不明な点が多く、診断・治療に関しても確立されておらず,小児・成人内科系の循環器・肝臓消化器専門医だけでなく、放射線・病理専門医や移植外科医など各分野の専門医が力をあわせて早期診断・治療に関わり,小児期から成人期にいたる適切な移行期医療体制の構築と、その医療体制を基盤としたFALDのさらなる病態解明と合併症予防・治療戦略の構築が望まれる.本ワークショップでは、疫学・病態から移行期医療の現状やバイオマーカー・治療標的分子の探索などFALDに関する様々な演題を応募いただき、FALD診療ガイドラインの確立を目指していきたい。

12. 「COVID-19と肝疾患−社会と医学」

基調講演:脇田 隆字(国立感染症研究所)

司会:脇田 隆字(国立感染症研究所)
四柳  宏(東京大学医科学研究所先端医療研究センター感染症分野)

司会の言葉

COVID-19は肝疾患診療に大きな影響を及ぼした。外来受診者の多くがリスク因子を持つ中、電話・オンラインでの診療が導入された。肝癌スクリーニング・治療方針も変更を余儀なくされた。他方SARS-CoV-2の肝臓への影響は免疫・血流・代謝など多面にわたり、不明な点が数多く残されている。COVID-19が肝疾患の病態・診療などに及ぼした影響、その中における肝臓学の役割を考えたい。基礎、臨床を問わず、様々な立場からの応募を期待している。

特別企画

1.国際シンポジウム

「Towards the elimination of viral hepatitis from Asia/Pacific – where are we?」(※発表:英語、抄録:日本語)

基調講演:葛西  健(WHO西太平洋事務局長)

Special Remarks:Audrey Tang(Digital Minister of Taiwan)

司会:田中 純子(広島大学大学院医系科学研究科疫学・疾病制御学)
Homie Razavi (Center for Disease Analysis Foundation, USA.)

司会の言葉

  1. 「Viral Hepatitis Disease Burden in Asia」Homie Razavi (USA)
  2. 「Epidemiological Situation of Viral Hepatitis in Japan; Past and Future」田中 純子(広島大学)
  3. 「Viral hepatitis policy in China」(演者調整中)
  4. 「Elimination of Viral Hepatitis in Taiwan: Achievements and Challenges」Chien-Jen Chen(Taiwan)
  5. 「Elimination effort in Korea」Young-Suk Lim (University of Ulsan College of Medicine, Seoul, Republic of Korea.)
  6. 「Elimination effort in Australia」(演者調整中)
  7. 「Viral hepatitis policy in Cambodia」(演者調整中)
  8. 「Viral Hepatitis Policy in New Zealand」(演者調整中)
  9. 「Application of Performance Indicators to Viral Hepatitis Policy in Japan」島上 哲朗(金沢大学附属病院 消化器内科)
  10. 「Hepatitis Medical Care Coordinators - Comprehensive and Seamless Support for Patients with Hepatitis in Japan」高橋 宏和(佐賀大学医学部附属病院肝疾患センター)
  11. 「Statement From a Civil Society Representative: CEVHAP (Regional Network for Asia on Hepatitis Civil Society Organizations) 」(事前録画)
  12. 「肝炎患者の立場から」米澤 敦子(NPO法人東京肝臓友の会)

WHOによって2030年までのウイルス性肝炎の世界的なelimination目標が設定された後、すべての国が焦点を合わせ、自国の状況に基づいた独自の戦略、プログラムを試みている。この撲滅目標に関する各国の重要な問題は何か、そして私たちが今どこにいるのか(where are we?)を認識することは、目標達成への近道になる。一方、コロナパンデミックが既存の撲滅プログラムにどのように影響を与え、どのように克服できるかを知る必要もある。本シンポジウムでは、WHO-WPRO事務局長の葛西博士をお迎えし、この地域におけるウイルス性肝炎撲滅活動の概要や達成状況について地球的な観点から講演を行っていただく。また、disease burden解析の第一人者であるDr. Razaviより最新の疫学状況を示していただく。さらに、WPRO地域の各国(中国、台湾、韓国、オーストラリア、カンボジア、ニュージーランド、日本など)から、戦略、健康政策、疫学、ウイルス性肝炎eliminationへの取り組みについて報告していただき、目標達成への課題を議論したい。各国で次の対策を立てるためのヒントを得る価値ある情報共有の場となることを願っている。

After setting the global goal of viral hepatitis elimination by 2030, all countries are trying to focus and develop their own strategies and programs based on their own circumstances. Recognizing what are the key national issues regarding this eradication goal and where we are now is a shortcut to achieving that goal. On the other hand, we should know the impact of COVID-19 pandemic over the elimination program and how we overcome it. Dr. Takeshi Kasai, Executive Director of WHO-WPRO, will give a lecture on the outline and achievement status of viral hepatitis eradication activities in WPRO region from a global perspective. Dr. Homie Razavi, a world leader in disease burden analysis, will show us the latest data of epidemiology of viral hepatitis and proceed with the session. In addition, speakers from countries in the WPRO region, namely China, Taiwan, South Korea, Australia, Cambodia, New Zealand and Japan, will discuss strategies, health policies, epidemiology, efforts to eliminate viral hepatitis and goals, and how they have implemented. We hope that this session will be a valuable information sharing place to recognize "where we are" in the target process of viral hepatitis and to obtain hints for developing the next countermeasures in each country.

2.HCV Elimination Summit(メディカルスタッフセッション)公募会員非会員

「肝炎医療コーディネーターの現在と未来」

基調講演:武部  貴則(東京医科歯科大学統合研究機構)

司会:江口 有一郎(医療法人ロコメディカルロコメディカル総合研究所)
井出  達也(久留米大学医学部内科学講座医療センター)
山本  晴菜(神戸市立医療センター中央市民病院)

司会の言葉

肝炎医療コーディネーター(肝Co)の活躍は肝疾患対策には欠かせない存在です。今回は下記のテーマを全国へ発信しましょう。規模を問わず歓迎します。

  1. 拠点病院からの発表では医療機関や地域での肝Coへの支援、配置や活動の評価方法と現状
  2. 患者さんや患者会肝Coの活動と将来
  3. 患者Coや患者会と一緒に行った活動
  4. 肝がん・重度肝硬変医療費助成対象者へのアプローチや利用促進への工夫
  5. 職域におけるCoの活動
  6. 肝CoネットワークやSNS等による地域のCoのつながりの構築や支援の試み
  7. 研修会等へのWeb会議システムのメリットとデメリット
  8. 院内掘り起こし、栄養療法、肝がん早期発見への肝Coの関わり(院内、地域を問わず)
  9. 個人または部署での本来業務としての地道な活動
  10. 1人または少人数で始めた試みが、多職種多人数に繋がった事例
  11. 努力が報われた事例、新しいアイデアでのチャレンジ、試みが拡大している事例、心に残る事例

3.Debate Colosseum on Clinical Questions

3−1.「NAFLD/NASH」

Moderator:
川口   巧(久留米大学医学部内科学講座消化器内科部門)
Speaker:
芥田  憲夫(虎の門病院肝臓内科)
角田  圭雄(愛知医科大学肝胆膵内科学)
Discussant:
小木曽 智美(東京女子医科大学消化器内科)
今城  健人(新百合ヶ丘総合病院消化器内科)

司会の言葉

脂肪肝の病態進展の本質と治療目標は、診療の重要なポイントである。本企画では、Clinical Question 「NAFLD病態進展の本質は遺伝子多型か?」と「NAFLDの治療目標は炎症か線維化か?」について、異なる立場のspeakerとdiscussantが意見を述べ、聴講者を含めて議論する。本分野をリードしている先生方とのdebateを通して、脂肪肝の診療と研究を「前へ」進める。

3−2.「肝硬変」

Moderator:
清水 雅仁(岐阜大学大学院消化器内科学)
Speaker:
厚川 正則(日本医科大学附属病院消化器・肝臓内科)
平岡  淳(愛媛県立中央病院消化器病センター内科)
Discussant:
魚嶋 晴紀(北里大学 医学部消化器内科学)
華井 竜徳(岐阜大学医学部附属病院消化器内科)

司会の言葉

CQ2-1 不顕性肝性脳症に対して治療は必要か?

CQ2-2 サルコペニア合併肝硬変患者に対して運動療法はどこまで必要か?

不顕性肝性脳症とサルコペニアは肝硬変の代表的な合併症である。それでは、これらの合併症に対する早期診断と治療介入は、本当に肝硬変患者の長期予後やQOLを改善するのであろうか?本「Colosseum」では、これらの合併症に対する治療の必要性・意義、そして治療の際に推奨される適切な薬物療法、栄養療法、さらには運動療法に関する熱い討論を期待する。皆さんのdebateは、新時代の肝硬変診療を切り拓く!

3−3.「ウイルス肝炎」

Moderator:
中川 美奈(東京医科歯科大学統合教育機構)
Speaker:
長沖 祐子(マツダ病院消化器内科)
保坂 哲也(虎の門病院肝臓センター)
Discussant:
内田 義人(埼玉医科大学消化器内科・肝臓内科)
須田 剛生(北海道大学病院消化器内科)

司会の言葉

CQ3-1 SVR例においては肝線維化や門脈圧亢進症はどの程度改善するのか?

CQ3-2 HBV再活性化防止の際のHBV DNAモニタリングはどのような頻度で、どれくらいの期間行うべきか?

ウイルス肝炎の治療法は飛躍的に進歩したが、肝臓学が解決すべき課題は山積している。本セッションでは、「HCV排除後の病態における不可逆ポイント」、「肝内のcccDNAから生じるHBV再活性化リスクの程度と持続期間」など、実臨床において直面するCQについてこの分野に見識の深い4名の演者とともにdebateを繰り広げたい。会場(Web)からの意見も取り上げ、最新知見に基づき、ガイドラインには示されていない真のベストプラクティスに迫りたい。

3−4.「肝がん」

Moderator:
池田 公史(国立がん研究センター東病院)
Speaker:
相方  浩(広島大学消化器・代謝内科)
土谷  薫(武蔵野赤十字病院消化器科)
Discussant:
上嶋 一臣(近畿大学医学部消化器内科)
寺島 健志(金沢大学先進予防医学研究センター)

司会の言葉

CQ4-1 Intermediate stage HCCはどこからが薬物療法の対象か?

CQ4-2 Child-Pugh BのHCCは薬物療法の対象か?

切除不能肝細胞癌に対する全身薬物療法は、6レジメンが日常診療でも使用可能となり、積極的に導入されるようになっている。しかし、Intermediate stage HCCに対してはどこからが薬物療法の対象になるのか、Child Pugh Bの患者は薬物療法の対象としても良いのかなど明らかにされていないことが多々ある。これらのClinical questionに新進気鋭の若手の先生方がズバッと切り込んで解説する。

4.テクニカル・セミナー

4−1.「肝疾患研究への数理科学の応用」

Moderator:
岩見 真吾(名古屋大学大学院理学研究科異分野融合生物学研究室)
Speaker:
渡士 幸一(国立感染症研究所治療薬・ワクチン開発研究センター)

司会の言葉

近年、多種多様かつ膨大なデータの取得が可能になった。しかし、巨大データが持つ情報を100%抽出し、利用することは極めて困難で、従来の手法で取得される臨床・実験データでさえ、内包する情報を不完全にしか利用できていない場合がある。数理科学、情報学、物理学など、異なる分野で開発されてきた理論や蓄積されてきた知見を利活用することで、各種データを制し、新しい肝臓研究を展開できる。最新の研究成果を共有し、疾患研究における数理科学の可能性について紹介する。

4−2.「肝疾患研究とオルガノイド」

Moderator:
武部 貴則(東京医科歯科大学統合研究機構)
Speaker:
高山 和雄(京都大学iPS細胞研究所)

司会の言葉

多能性幹細胞や、生検サンプルを活用したプライマリ細胞などを活用し、ヒト器官に解剖学的・機能的に類似した組織体を生み出すオルガノイド研究が隆盛を極めている。本セミナーでは、オルガノイドを用いた感染症研究で世界が注目する京都大学・高山先生をお招きし、高度なヒト臓器オルガノイドモデルの樹立を通じ薬学・医学への実質的還元を目指す新潮流、オルガノイド医学(Organoid Medicine)研究の最前線について具体事例を交えて議論する。

4−3.「Wet免疫研究事始め」

Moderator:
由雄 祥代(国立国際医療研究センター肝炎・免疫研究センター)
Speaker:
日浅 陽一(愛媛大学大学院消化器・内分泌・代謝内科学)

司会の言葉

癌治療における免疫チェックポイント阻害剤導入により、「免疫」は一躍脚光を浴びている。ウイルス性・非ウイルス性(NAFLD, アルコール)を問わず、慢性炎症による肝線維化および肝癌の発症・進展、HBV再活性化・抗体獲得をはじめとする様々な病態で免疫は肝疾患に関わっている。研究のテーマ設定、計画、手法、まとめ方を紹介し、「これならできる」「やってみたい」と感じていただくことを目指したい。

4−4.「Digital Pathology−AI, ITと病理学の融合」

Moderator:
矢野 博久(久留米大学医学部病理学講座)
Speaker:
石川 俊平(東京大学医学部・大学院医学系研究科衛生学教室)

司会の言葉

Digital pathology (DP)の分野は、ガラス標本を高解像度のデジタル画像に変換できる whole slide imaging(WSI)システムの普及により大きく発展した。WSIとITの融合は、非対面式の学生の病理実習や臨床病理カンファランス、遠隔病理診断やコンサルテーション、医療機関間連携などの実施を可能とし、WSIとAIの融合は病理医の診断業務や研究の支援に有用と思われる。本テーマではDPの現状や成果などについて紹介予定である。

4−5.「肝臓ゲノミクスを日常診療へ」

Moderator:
田中 真二(東京医科歯科大学大学院医歯学総合研究科分子腫瘍医学分野)
Speaker:
本多 政夫(金沢大学医薬保健研究域病態検査学講座)

司会の言葉

NGS, bioinformatics等の急速な発展により 疾患ゲノム解析が進み、precision medicineへの応用が期待されている。本邦でもがん遺伝子パネル検査、リキッドバイオプシーが保険適用となり、ゲノム医療の時代が幕を開けた。さらにゲノム編集のイノベーションも加速化し、ゲノム研究の両輪を駆使した開発競争が白熱している。本企画では最新のゲノミクスを紹介し、肝臓病診療に何をもたらすのか、活発な議論を行いたい。

5.「日本肝臓学会ガイドライン Up to Date」

緒言:四柳  宏(日本肝臓学会ガイドライン統括委員会委員長)

司会:名越 澄子(埼玉医科大学総合医療センター消化器・肝臓内科)
平松 直樹(大阪労災病院消化器内科)
池嶋 健一(順天堂大学医学部消化器内科)
長谷川 潔(東京大学大学院医学系研究科肝胆膵外科)

特別発言:竹原 徹郎(日本肝臓学会理事長)

司会の言葉

本セッションでは、各ガイドラインの作成委員よりウイルス肝炎、NASH、肝硬変、肝癌の肝臓学会診療ガイドラインを総括する。B型肝炎ガイドラインでは、NUCの切替えやSequential治療のエビデンスなどがup dateされ、ICIによるHBV再活性化、母子感染予防のためのNUC治療、小児への治療が追記された。C型肝炎では、非代償性肝硬変の治療、変異ウイルス対策ならびにSVR後の肝発癌などのエビデンスが集積している。一方、NASH診療ガイドラインでは、疾患概念の変化や病態解明の研究が大きく進んだことを踏まえた現時点におけるコンセンサスが集約されている。肝硬変診療ガイドラインでは、ACLF、サルコペニアなど新たな概念が導入され、新規薬剤・治療法に関するエビデンスの評価、および欧米のガイドラインとの整合性がなされた。両ガイドラインとも日々の臨床に呼応する診断・治療のフローチャートとなっている。肝癌診療ガイドラインは厚生労働科学研究費補助金事業として2005年に初版が作成され、その後、日本肝臓学会の事業として改訂作業が継続されている。初版以来、EBMに基づいた作成方針だったが、第4版よりGRADEシステムの概念が一部取り入れられ、Evidence以外の条件も考慮されるようになり、2021年秋には第5版が上梓された。同時に新規薬剤の登場や肝移植の新しい適応基準に対応し、リアルタイムな修正を適宜行っている。

6.日本肝臓学会・日本動脈硬化学会ジョイントセッション

司会:中牟田 誠(国立病院機構九州医療センター肝臓センター・消化器内科)
小関 正博(大阪大学大学院医学系研究科循環器内科学講座)

演者:田中 直樹(信州大学医学部代謝制御学教室国際交流推進室)
米田 正人(横浜市立大学肝胆膵消化器病学)
上村 顕也(新潟大学医学部医学科総合診療学講座)

特別発言:竹原 徹郎(日本肝臓学会理事長)

※他に動脈硬化学会から演者3人(未定)

司会の言葉

「脂質代謝からみた脂肪肝と動脈硬化」

今回の日本肝臓学会・日本動脈硬化学会ジョイントセッションのテーマは、「脂質代謝からみた脂肪肝と動脈硬化」となっており、脂質代謝を橋渡しとして、脂肪肝と動脈硬化の病態や治療に迫ることをコンセプトとしている。両疾患とも、全身並びに局所での脂質の異常蓄積と炎症を背景に発症することは周知の事実であるが、その病態には共通点もあれば相違点も存在する。また、肝臓と心血管系は、脂肪組織、消化管(腸内細菌)、脳神経などの他臓器を含めた臓器間クロストークにおいて、各々重要な役割を果たしている。さらには、両疾患とも増加の一途であり、現代人の食事や運動などのライフ・スタイルに大きく左右もされている。本セッションでは、基礎・臨床・疫学的観点から、各々の分野の新進気鋭の専門家に、最新かつ独創的な研究を発表していただくとともに、参加者も含めた活発な論議を通して、脂肪肝と動脈硬化領域における新たなる第一歩にしたい。

7.JSH-EASLジョイントセッション(JSH主催)(※発表:英語、抄録:日本語)

日本肝臓学会(JSH)と欧州肝臓学会(EASL)が合同で開催する。テーマ、司会、演者は国際委員会で検討し、決定する。

8.研修医・専攻医セッション公募会員非会員

研修医・専攻医セッション1

司会:小森 敦正(国立病院機構長崎医療センター)
土屋 淳紀(新潟大学大学院医歯学総合研究科消化器内科学分野)
山田 涼子(大阪大学大学院医学系研究科消化器内科学)

司会の言葉

研修医や専攻医の先生方は、COVID-19の流行下、そして肝臓病診療もウイルス肝炎が中心であった時代から大きく変化する中、日々症例から学び、臨床経験を蓄積されていることと思います。本セッションは、次世代の肝臓病診療・研究を支える研修医や専攻医の先生方が、日常診療で経験した貴重な症例の診断・検査・治療、症例を契機にしたクリニカルクエスチョンによる臨床研究など、肝臓を中心とした課題であればどのようなテーマでも受け付けます。次世代の肝臓病学を支える先生方の育成を目的とすることで、司会者、そして聴衆の先生方と建設的に議論し、発表者が論文として報告し、研究への興味へと繋がるきっかけになればと思います。優秀演題賞も用意しております。診療科の枠組みを越えて、ふるってご応募ください。

研修医・専攻医セッション2

司会:海堀 昌樹(関西医科大学外科学講座)
多田 俊史(姫路赤十字病院内科)
森  奈美(広島赤十字・原爆病院)

司会の言葉

本セッションでは,研修医および専攻医のみなさんから多くの演題を募集したいと思います。肝臓学会総会での発表経験を通して,症例の診断や治療をはじめとした経過をまとめ,そして考察することにより,一例一例を深く考えることの大切さや意義をぜひ感じ取っていただきたいと思います。診断に苦慮した症例,治療の工夫,症例を基礎的に検討して得られた知見など,どのような観点からでも結構ですので,みなさんが実感した「症例からの学び」を発表していただき,その学びを参加者全員で共有できればと考えております。研修医・専攻医のみなさんはまだまだ臨床や研究の経験は浅いと思います。しかし逆にそのフレッシュな感性を生かして,型にはまらない自由な発想で発表していたくことを期待しております。なお,本セッションでは優秀演題賞を用意しておりますので,研修医・専攻医のみなさんからのたくさんの応募をお待ちしております。

研修医・専攻医セッション3

司会:能祖 一裕(岡山市立市民病院消化器内科)
小林 省吾(大阪大学消化器外科)
仁科 惣治(川崎医科大学肝胆膵内科学)

司会の言葉

肝臓病、肝癌に対する治療は目まぐるしく進歩しております。一方で、Covid-19の影響下で、われわれの生活環境や診療環境は変わりつつあります。診断・治療・環境が変わりゆく中、従来の診療や考え方をより一層すすめた対応を求められた患者さんもあったことと思います。本セッションでは、未来の肝臓病学を担う研修医・専攻医の先生方の演題を募集しています。日々の臨床で苦慮した症例、新しい治療に取り組んだ経験、解析に伴う新しい発見や基礎研究への(からの)応用など幅広い発表を期待します。研修医・専攻医の先生方の意見を重視し、専門医・指導医の立場の先生とのディスカッションを行うことで、議論を深めたいと思います。このセッションでは優秀演題賞を用意しております。奮ってご応募ください。

【演題募集期間】

演題登録開始:2021年10月13日(水)
演題登録締切:2021年11月18日(木)正午

※主題演題については、海外演者の参加等、状況により英語で発表をお願いすることがあります。
※採択演題の発表を無断欠席した筆頭演者は、ペナルティの対象となります。演題選定委員会にて審議の上、ペナルティを課せられた後、2年間は演題登録不可とし、共著者としても認められません。
※研究方法はヘルシンキ宣言及び国の定める倫理指針を遵守してください。人を対象とする臨床研究に関しては、文部科学省、厚生労働省が平成26年12月22日に策定し、平成27年4月1日より実施された「人を対象とする医学系研究に関する倫理指針」他、関連指針、法令等に基づいて、全ての臨床研究は、倫理委員会の審理に基づく承認、または、法を遵守した手続を済ませる必要があります。

※同一の発表内容を国内の他の学会で既に行った演題は採択しません。また同一内容の二重投稿は認めません。

本件に関するお問い合わせ
【第58回日本肝臓学会総会 事務局】
〒272-8516 千葉県市川市国府台1−7−1
国立国際医療研究センター 肝炎・免疫研究センター 肝疾患研究部
TEL:047-372-3501(内線番号 1407)

 

【第58回日本肝臓学会総会 運営事務局】
〒104-0052 東京都中央区月島1−8−1−915
株式会社クレッシー
TEL:03-6231-0307
FAX:03-5546-0486

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